今月の読みどころ 2008/7月号
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 沼野充義による新訳、チェーホフ作、「かもめ――四幕のコメディ」を掲載。

「かもめ」は1895年に執筆され、翌1896年、ペテルブルグにて初演。後に『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』と並びチェーホフの四大戯曲と称され、日本でも人気の高い作品である。

 すばる3月号より、チェーホフ短篇新訳を手がけている沼野氏であるが、意外にも「戯曲」の翻訳には縁がなかったという。その氏が「かもめ」新訳にあたって心がけたのは「現代の空気を呼吸する俳優たちのための台本ということを前提に、不要の装飾や「こなれた」言い換えは避け、原文の内容を過不足のない現代の日本語で伝える」ということ。21世紀に新たな命を吹き込まれた、リズム感溢れる「かもめ」を堪能していただきたい。

 また、「かもめ」はなぜ喜劇と銘打たれたのか、現代ロシア文学の旗手・アクーニンによる『かもめ殺人事件』とは、など数々のエピソードは訳者による解説に詳しいので、そちらも必読。

 なお、公演は演出・栗山民也、出演はトレープレフに藤原竜也、トリゴーリンに鹿賀丈史、アルカージナには麻美れい他で、東京公演・赤坂ACTシアターにて6/20より上演される。

 小説は古川日出男による『聖家族』シリーズ最新作、『狗塚カナリアによる「三きょうだいの歴史」』が巻頭一挙400枚掲載。

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