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「すばる」2013年12月号

 いとうせいこう「鼻に挟み撃ち」。御茶ノ水は聖橋のたもとに立ち、奇妙な演説をする男。彼の顔には鼻がない。ゴーゴリ『鼻』の、八等官コワリョーフのように。「戦前」と「戦争」に挟み撃ちされた現代人は、鋭敏な器官・鼻を失いつつあるのだ。演説を聴く群集の中には、『挟み撃ち』の作者「後藤明生」もいて……。
 山崎ナオコーラ「反人生」。荻原萩子は55歳のひとり暮らし。レストランでアルバイトをしているが、働かなくとも貯金は充分。人生作りには興味がない。人との関係作りもする気はない。しかし、25歳の同僚女性、早蕨に恋をしていて……。
 横田創「丘の上の動物園」。コアラの着ぐるみを着て街を彷徨う16歳の実里菜。子どもを育てる自覚のない母・登喜子。東京の片隅で生きる母と娘を中心とした群像劇。
 北野道夫「京都ジャンクション」。地元を離れ京都に住んでいる「私」のもとに、突然現れた高校時代の同級生。彼女と京都を歩いていると高校時代の思い出が次々と浮かぶが、「私」の記憶は次第に曖昧なものとなり……。
 瀬戸内寂聴掌編「心中未遂」も、お見逃しなく!
 11月23日公開の映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』。本作で映画監督デビューの前田司郎とその中学高校の同級生・沖田修一が対談――「映画とか演劇とか小説とか」。
「すばる海外作家シリーズ9」ではケン・カルファスの短篇「Pu239」を都甲幸治が訳・解説。ソ連崩壊後の核施設で、事故により大量に被爆したティモフェイ。家族が生きていく金を作るため、マフィアにプルトニウムを横流ししようとするも……。

「すばる」2013.12月号

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「すばる」2013年12月号 目次

作者紹介

  • 小説
    • 鼻に挟み撃ち - いとうせいこう

    • 反人生 - 山崎ナオコーラ

    • 丘の上の動物園 - 横田創

    • 京都ジャンクション - 北野道夫

  • 掌編
    • 心中未遂 - 瀬戸内寂聴

  • すばる海外作家シリーズ9
    • Pu239 - ケン・カルファス/都甲幸治 訳・解説

  • ひと
    • 内田洋子 - 聞き手・構成/宮内千和子

  • エッセイ
    • 人生の自由度の問題 - 角幡唯介

    • 幻想の自由 - 仙田学

    • 泣くという事 - 二瓶哲也

    • コンピュータとテキスト - 村井源

  • 対談
    • 映画とか演劇とか小説とか - 前田司郎+沖田修一

  • シリーズ
    • 朝鮮高校サッカー部を辿る旅(3) - 木村元彦

  • 連載
    • よはひ(8) - いしいしんじ

    • 教団X(19) - 中村文則

    • 東京零年(21) - 赤川次郎

    • 鈍色幻視行(24) - 恩田陸

    • 竹富島の宇宙(5) - 森まゆみ

    • 「誤配」された恋人たち(6) - 石原千秋

    • 犬たちの肖像(7) - 四方田犬彦

    • ジェロニモたちの方舟(8) - 今福龍太

    • となりのロボット - 岡田美智男/こんな大人になりました - 長島有里枝/鏡のまえで - 青野聰/パレスチナの朝 - マリアム・タマリ/ひとすくいの時間 - 小澤征良

  • カラーグラビア
    • 旅ときりぎりす(12) - 管啓次郎

  • プレイヤード
    • 【演劇】

      『グッドバイ』 - 沢美也子

    • 【美術】

      須田一政 - 保坂健二朗

    • 【映画】

      『マイ・マザー』 - 立田敦子

    • 【本】
      • 読書日録 - 速水健朗
      • 橋本治『初夏の色』 - 三浦天紗子
      • 山崎ナオコーラ『昼田とハッコウ』 - トミヤマユキコ
      • 松家仁之『沈むフランシス』 - 大和田俊之
      • 今村友紀『ジャックを殺せ、』 - 大森望
  • ザ☆すばる望遠鏡
    • Tリーグ潜入!

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